麻の手仕事日記 2020
~麻の手仕事日記 2020
*栃木県の指導により麻畑は過去に撮影した写真を掲載します。
12月30日
本年も残すところあと僅かとなりました。
年末の恒例「餅つき」です(^^)
本年も皆様には格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
来年も皆様にとって良い年になりますようお祈り申し上げます。
11月05日
発酵が安定し麻剥ぎ・麻ひき も順調です(^^)
↑↑これは「麻剥ぎ・アサハギ」を行っている写真です。
発酵させた麻の表皮をはぐ作業です。麻の幹が直径1センチくらいの太いものは2、3本を一緒に、それよりも細いものは5、6本を手に取りそこから表皮を剥いでいきます。
ここで手にとられた2、3本もしくは5、6本の表皮が1枚の精麻になります。
↑↑麻ひきです。
表皮のカス(麻垢)を削り取り繊維(精麻)と取り出す作業です。
麻ひきは2人1組で行います。1人が機械の前で表皮を1枚ずつ銅版の上に貼るようにしておきペダルを踏むと、回転する銅版と上部のヒキゴの刃との間に表皮が挟まれるので、銅版の回転に合わせてゆっくりと麻を引き出します。丈が長いので中央から半分ずつに分けてひいていきます。ペダルの踏み具合によりきつすぎると繊維が傷んでしまい、ゆるいと麻垢が繊維に残ってしまいます。
ひいた麻は「干場・ホシバ」という麻を干す日掛けのところで風を通しながら「精麻干し・セイマボシ」をします。
11月01日
朝晩しっかり気温が下がるようになり麻茎の発酵も安定しています(^^)
麻の繊維を取り出すには麻臥せ・麻はぎ・麻ひき精麻干しが一連の作業になります。
麻茎を発酵させ、表皮を剥ぎ余分なカスを取り除き繊維を取り出す作業です。
麻茎の発酵が始まります。麻茎束の下にある長方形の入れ物は「麻槽・オブネ」といいます。
オブネに麻茎束をいれ1回転させることを「床回し・トコマワシ」といいます。
トコマワシを行った麻束を「ミズタバ」といいます。
土間に藁や布団を敷いた「麻床場・オトコバ」にミズタバを置き寝かせ発酵を促します。
朝・晩1日に2回トコマワシを行いオトコバで発酵を促す作業に3日~4日かかります。質のよい繊維を取り出すにはとても発酵が重要で、麻が発酵する事を「麻が煮える」といいます。晴れた日は湿度が低くなるので煮えるのに時間がかかります。煮えた麻は触ると少し暖かくヌルヌルしています。麻が煮えすぎると短い繊維になりやすく、発酵が足りないと光沢のない繊維になってしまいます。
気温、湿度を考えミズタバに掛ける藁や布団の量を調整し発酵を促しています(^^)
10月21日
ご注文いただいた「紫色の精麻」を作っています。
今回は紫根染めです。紫根染めの歴史は古く、飛鳥、奈良、平安時代では天皇、公家にしか赦されない禁色(きんじき)として、鎌倉時代には身分の高い武士の身に着ける甲冑の紫縅(むらさきおどし)に、江戸時代には京紫や江戸紫の色は庶民には手の届かない高価で憧れの色だったそうです。
染めては乾燥する事を何度も繰り返し紫根染めの精麻が出来上がりました(^^)
10月17日
本日は日ごろからワークショップなどを企画していただきお世話になっている「伝統文化に親しむ会」様が11月に奉納する神社の鈴の緒制作のお手伝いをさせていただきました。
午前中は鈴の緒を制作する精麻をなめす作業を行いました。その後、精麻に撚りをかける人。表面に精麻を巻く人。太さを調整するため精麻を足す人。撚りをかけた精麻を更に撚る人。などそれぞれの役割分担を決め制作を進めました。
伝統文化に親しむ会の方々は日ごろからWSや手仕事で麻に触れる機会が多い方ばかりなので順調に作業が進みました(^^)
お参りにいらっしゃる皆様の思いや感謝の気持ちがこの鈴の緒の音と共に神様にどうか届きますように。
10月09日
週末にかけ台風が近づいているので風に飛ばされてしまう前に、ヘンプクリートに入れる骨材用の麻殻チップを作っています。
この麻殻チップは出荷後に石灰クリームと混ぜて乾燥しヘンプクリートになります。
↑↑これは私が作ったサンプルですが軽量で強度があります。
調湿性に優れた建材として内装の壁などに使っていただいています(^^)
10月01日
今年も大きな事故もなく無事に収穫が終わり、工房の周辺に秋が訪れました。
近くを流れる川の水は透き通り魚が泳ぐ姿が見えます。
蕎麦畑の周りには彼岸花が咲き、お互いを引き立てます。
ススキと蒟蒻畑。
例年であれば9月になると麻茎の発酵が始まりますが、今年は暑さが厳しく季節が過ぎるのを待っていました。
ようやく暑さが収まり麻茎の発酵も落ち着き、麻ひきが始まりました。
8月1日
今日、関東地方に梅雨明け宣言が出されました(^^)
今年は長雨で遅れ気味の収穫ですが、今日から本格的に作業が進みそうです(^^)
麻を畑から収穫することも大切ですが、最も大切なのはしっかり茹で、しっかり干し上げる事です。そのためには晴天が続くという条件が満たされないとなりません。
麻の収穫を考えると晴天は有難いものですが、毎晩のように熱中症のニュースを耳にするようになりました。大切なスタッフがこの暑さと上手に付き合い、大きな怪我や熱中症にならないように願うばかりです。
7月28日
今日は雨の合間に収穫を行う事ができました(^^)
収穫したばかりの麻茎を鉄砲釜で煮る事およそ10分。ひっくり返してまた約10分ほど煮ます。
そして今日はすぐに麻剥ぎです。
発酵させた麻茎と比べるとスルスルと剥けます(^^)
収穫当日にしか作れない「皮麻・ひま」です。
昔は畳の経糸や荷縄、撚り糸などに使われていました。
現在では糸染めの久留米絣用に出荷する他、文化財の修復などに出荷しています。
ここ数年で皮麻を使ったお飾りを作られるお客様も増えました(^^)皮麻は時間がたつにつれ色が黄色に変化していきます。日光の当たり具合で変化の具合は大きく変わるため、緑色を長く楽しむには直射日光の当たらないお部屋に飾るのがお勧めです。
7月23日
苺染めの商品が今年も出来上がりました(^^)
~苺の花言葉~
幸せな家族・尊敬と愛
種から育てた野州麻を栃木の苺で染めあげ作った商品。
手にした方とご家族が愛と幸せに包まれますように・・・。そんな願いを込めました(^^)
昨年はギャラリーで完売しネットショップでご案内できませんでしたが、今年は掲載します!
7月19日
昨日まで毎日雨が続き、お天気と睨めっこをしていましたが、いよいよ収穫が始まりました(^^)
畑で収穫し、葉を落とした茎を鉄砲釜で茹でます。
茹で終わりまだ青々とした麻茎を平らに並べ、乾燥させます。
まだまだ梅雨明け情報のない関東地方・・・。8月中旬の収穫適期まで晴れ間が続きますように。。。
7月4日
今年も無事に収穫時期を迎える事ができました(^^)
しかし。。。ここ数日の雨により今日の収穫も見合わせです。。。例年は梅雨の晴れ間を利用して収穫を開始しますが、今年の天気予報は雨続き。収穫開始はもう少し先になりそうです。
お取引のあるお客様が、工房で作っている食品用野州麻炭を使いクッキーを作ってくださいました(^^)
伊勢丹さまでも取り扱ってくださるそうです。試食をいただきましたが、1つの麻という植物が姿・形を変え皆様のお手元に届くのかと思うととても嬉しくなりました(^^)
6月27日
今日は「手引き精麻」の体験教室です(^^)
↑これは昔、実際に使っていた麻ひきの道具です。今は工房で行う体験教室で使っています。
台となる麻ひき台には檜などの硬い木を用いるマンネンイタ(万年板)と呼ばれるものを使用しています。台の上にあるものは鉄製「ひきご」です。もともとは竹を割ったものを使用していたそうですが、竹の形を模した鉄製のひきごが作られたと聞いています。
麻ひき台の上に発酵して柔らかくなった麻茎を置き、ひきごを使い繊維(精麻)を取り出します。
ひきごに均一に力をかけ麻をひいていきます。皆さん1枚目より2枚目、3枚目と回数を重ねる毎にコツを掴み、精麻に残る麻垢の量も減っていきました(^^)
麻ひき歴、約40年の母は「今日の麻ひきは100点満点!」という日は一日もないと言います。明日は力加減を変えてみよう・・・。今度はこうしてみよう・・・。次こそは!!と毎日毎日考えて麻をひいています。だからこそ続けられるんだと話していました。
収穫が終わり発酵が始まると麻ひき体験の再開です(^^)この麻ひき体験にリピーターのお客様が多いのは「次こそは!!」と感じていただけるお客様が多いからなのかもしれません。。。お盆が過ぎ暑さも落ち着いた頃、皆様のお越しをお待ちしています(^^)
06月20日
畑の麻は200~220センチまで大きくなりました。
成長の遅い麻、大きな傷がついた麻、虫に食べられ折れてしまった麻を取り除く間引き作業が始まりました。これは収穫をスムーズに行えるようにする作業でもありますが、精麻となった時の品質を整える作業でもあります。
畑に入り私の身長を大きく超えた麻を見上げると、ハウスも風よけもない畑でよく無事にここまで成長してくれたなぁ。。。と逞しく感じます。収穫まではまだ時間がありますが、今年も無事収穫の日を迎える事ができるよう祈るばかりです。
06月12日
鹿沼市には不登校や発達障害の若者たちのフリースクールがあり、 誰もが地域で働き、暮らせる事を目指して活動をされています。
地域連携事業としてコラボ商品の制作のお手伝いが私たちに何かできれば・・・と、既存商品の「麻ストロー」「麻炭香」作りを一緒に行いました(^^)
こちらのフリースクールは鹿沼の伝統や文化に関われるお仕事を目指しているという事で、私どもと思いが同じところもあり、何かよい作品を作っていけたらと思っています。
利用者さんによって得意分野は違いますが、真剣に物作りに向き合っている姿を見ると嬉しくホッコリと優しい気持ちになります。
06月10日
今年も麻ひき場にツバメが巣を作り子育てに励んでいます(^^)日に日に大きくなるヒナ達と一生懸命エサを運ぶ親達の姿に、毎日元気をもらっています。
今年の親たちは、そのままになっていた昨年の巣にどこからか見つけてきた麻垢を足して使っているようです(^^)
あと数日で巣立ちでしょうか。。。麻ひき場の中で一生懸命飛ぶ練習を繰り返すようになりました。
それにしてもモコモコした麻垢は気持ちいいのかなぁ。。今度枕か座布団でも作ってみようかな(^^)
スタッフ達は約1カ月後に迫った収穫を前にそれぞれ体づくりの真っ最中です。とにかく沢山食べて備える! まずは筋トレ! とにかく動きまくる! 全力で薪割り! 体づくりの方法は人それぞれですが、梅雨が明け本格的な暑さの中を手作業で行う収穫に向けて準備しています(^^)
6月5日
晴天と夕立を繰り返し麻はどんどん成長しています(^^)この1週間で大体30センチほど大きくなり、成長の早い麻は160センチ位になっています。
麻の成長を見ていると毎年思うのですが、植物の強さ・逞しさに驚かされます。麻は真っすぐ育つ植物なので支柱などの支えを必要としません。そのため強風が吹くと斜めになって倒れかけてしまう場合があります。
斜めになった麻を私たちが起こす事は滅多にありません。周りの麻に助けられながらゆっくりと戻り夕方には元通りになっている事がよくあります。元通りに戻った麻に「よく頑張ったね!」と声を掛けたくなります。この気持ちは幼い子供が転んでしまい、起き上がるのを待つ親の気持ちに近いのかもしれません。
手を出したいけれどグッと我慢をして、手助けするのではなく成長を見守る(^^)無理に起こして傷をつけるより麻を信じて待つ。。。栽培も発酵や麻ひきも麻次第。
皆様にお届けする精麻と一緒に、私たちの思いもお届け出来ればと思います(^^)
6月2日
今年創立70周年の迎えた「紙の博物館」がリニューアルオープンされ、私の作る「麻紙・まし」を展示してくださいました(^^)
麻紙は麻の繊維を原料とする紙ですが、歴史はとても古く日本では平安時代の「延喜式」に記載されています。麻紙の生産は一時途絶えましたが、私は麻農家ということもあり種から育てた野州麻からどうしても麻紙を作りたくて挑戦を繰り返し、野州麻のみを使い麻の繊維感を活かせるような麻紙が出来上がったと思っています(^^)
今後も更なる麻紙の可能性を模索し挑戦し続けます!
そんな私の麻紙を展示してくださり本当にありがとうございます(^^)これからも麻のより良い魅力を伝えていけたらと思います!
紙の博物館
〒114-0002
東京都北区王子1-1-3
新型コロナの感染拡大防止のため当面は火曜~土曜のみ開館(日・月は休館)、開館時間は10:00~
5月27日
畑の麻は100センチから120センチまで育ちました。
当工房では栽培に農薬を一切使用していないため草も元気に育っています。
麻はこれからが本格的な成長期になり畑の風通しが悪くなると成長の妨げとなってしまいます。そのため梅雨に入る前に畑の周りの雑草を刈り空気の通りをよくします。
畑の写真は現在撮影できない為、今日工房に遊びにきた蛙の写真を掲載します(^^)
05月13日
畑では太掻きが終わりました。一番早く種を蒔いた畑では30センチを超えるほど育っています(^^)
麻ひきの合間に制作です。今日は「お麻もり飾り」を作っています。畑が忙しくなる前に一通りの商品を作り終える予定です(^^)
05月07日
麻炭自体は染料ではなく顔料に近い為、下処理をしないと染める事はできません。
その下処理に使っているのが大豆の絞り汁(呉汁ともいいます)です。呉汁に浸した麻布をよく揉みこみ一度干して乾燥させます。
その後水にといた麻炭顔料につけ、揉みこみながら染めていきます(^^)
05月05日
昨日に引き続き、今日も精麻などを染めています(^^)
↑精麻を藍で染めました。藍は人類最古の染料とも言われ、世界各地で使われていました。日本にはおよそ1500年前に中国から朝鮮を経由して伝えられたそうです。
平安時代までは主に宮廷や上流貴族が身に着ける高貴な色とされ、法隆寺や正倉院にも布類が多数保管されています。
鎌倉時代には武士が鎧の下に藍の一種「かちいろ」を身に着ける習慣が定着しました。藍には消炎や解毒、止血の作用があることと「かち」が「勝ち」と結びつき演技がよいとされていたそうです。
↑↑大豆で麻炭染めの準備です(^^)
05月04日
精麻・麻布の小物たちを茜染めしています(^^)
茜染めの歴史は長く、平安時代の染織物からも茜で染めたものが発見されています。茜の赤色は日本の象徴である日の丸を染めるのにも使われていました。さらに薬用として利用された歴史もあります。
また、着物の下に着る腰巻や赤ちゃんの産着などが茜で染められているのには魔除けの役割もあったそうです。
乾燥すると
茜染め精麻の完成です(^^)
麻布手ぬぐいは麻炭染めしか販売していませんでしたが、茜染めに挑戦してみました。
染液の中に入れ弱火で煮る→冷ます→煮るを数回繰り返して茜染めをし、発色をよくし色落ちを防ぐために椿の灰で媒染します。(この方法は精麻も同じです)
写真では茶色に写ってしまいますが優しい桜色に仕上がりました(^^)
05月03日
フランス産の麻糸を国内で織り上げた麻100パーセントの生地と医療用サージカルマスクに用いられているゴムが手に入りました!
早速、麻布マスクを作りました(^^)
布マスクは着用することで他人への飛沫を防いだり、いろいろなものに触れた手でご自身の鼻や口を触ることを防ぐ事でリスクを軽減することができると考えられています。
長引く事が予想されるウィルスの脅威。
ギャラリー納屋と麻農家のお店で販売していますが、材料がなくなりしだい終了となります。
少しでも安心をご提供しお役に立てれば幸いです。
04月28日
早い時期に種を蒔いた畑では15センチ~20センチまで育ち、「太掻き・フトガキ」が始まりました。
カッサビは私の身長よりかなり大きく230センチほどあります。
雨が降り乾燥を繰り返した畑では土が硬く締まっている事があります。カッサビの重さだけでは深く入らない場合には石を括り付け重さを足して調整します。
太掻きは畝を作る事により根を張る方向を下に向かせる目的があります。畝を作らないと根が横に張りすぎてしまい収穫が大変になってしまいます。また除草や根に酸素を送る働きもあります。
04月20日
今日はご注文いただいた麻紙のランプシェードが完成しました(^^)
現在は受注生産で販売を行っていますが、いずれネットショップ「麻農家のお店」でも販売できればと考えています(^^)
04月15日
鳥追いをしながら「細掻き・ほそがき」が始まりました!
細掻きは発芽した苗が3センチの頃に行います。↑カッサビという細掻き・太掻きを行う道具です。今は細掻きなので細い方の刃を使い、一列に平行して芽を出した苗を刃の間に通しながらカッサビを引いていきます。
細掻きが終わり苗が15センチ程に成長すると太い方の刃を使い「太掻き・ふとがき」が始まります。畑や麻の成長にもよりますが細掻きと太掻きの間隔は1、2週間ほどしかありません。そのため麻の成長と競争して細掻きを行っています。
↑太掻きで使う時。
04月10日
先月下旬から種蒔きが始まり、本日予定していた全部の畑に無事種を蒔き終えました(^^)
早い時期に蒔いた畑では既に芽を出し始めました。種を蒔いた直後に始まりのは「鳥追い」です。麻種は鳥たちが好んで食べるものなので、大切な種が鳥に食べられてしまわないように早朝から日暮れまで交代で鳥を追い、種を守ります!麻の畑は風や雹の被害を避けるため広い範囲に何か所にも分けて栽培しているため、気を抜くと30羽、40羽と鳥が畑に居着いてしまうので鳥達と競争です(> <)
↑鳥追いに昔から使っている道具。名前は・・・。誰も知りませんでした(> <)
ハト・スズメ・アゾ この子たちが今の競争相手です!
03月26日
本日から麻の種蒔きが始まりました。種蒔きで大切なのは「地つくり」という畑の土を整える作業です。
レイキという大きな剣山のような器具を使い、畑の上で引っ張りながら大きな石や土の塊などを砕いたりします。このれいきを3回ほど引っ張るうちに土が締まり種を蒔く深さが決まります。深さによって発芽の日数が変わってしまうため、畑全体の成長を合わせるためにも大切な作業です。
↑レイキ
地作りの終わった畑から種蒔きが始まりました!種蒔きも手動の「藩種機・はしゅき」という麻専用の道具を使います。手前に持つ持ち手の角度を変える事により、れいきより更に細かく種の蒔く深さを調節しながら種蒔きを行っていきます。
藩種機によって蒔かれた種の上に土を被せる作業は「土かけ」といって、人の足を使い行います。被せる土の厚みによって発芽するタイミングが異なってしまうため、すり足で均一に土を被せていきます。夏には大きく育つ麻を想像しながら一つ一つの工程を丁寧に行うよう心がけています。
03月25日
野州麻紙工房にもようやく春の便りが届きました(^^)
これから始まる麻の栽培に向けて準備が進んでいます!
↓↓昨年の秋に収穫した種です。
種についている薄皮を剥く作業です。現在はお米の精米機を使って皮を剥いていますが、私が小さい頃は大きな竹籠に種を入れ素足で踏んで薄皮を取っていたそうです。足の裏がくすぐったくてたまらなかったと聞いています。
なぜ薄皮を剥いでいるのかというと、種蒔き機が詰まってしまうからです。
↑↑薄皮を取った麻種。
種蒔きは播種機(はしゅき)という麻専用の種蒔き機を使いますが、薄皮の付いた状態で種を入れると種同士が擦れ薄皮が剥がれ種の出口が詰まってしまいます。種を等間隔で落とすため薄皮を取り種蒔き機に入れます。種を等間隔に落とすのは畑全体の成長を揃えるためです。
↑↑播種機
野州麻紙工房の畑は種蒔きを間近に控え、いい緊張感に包まれています(^^)
03月20日
こんなご時世ではありますが、工房主催の麻炭香つくりを開催しました!
麻炭香の材料を混ぜます。今日はフランキンセンスの香りでお香を作りました(^^)
材料を混ぜながらいい香りがたちこめ、参加した皆さんからは「焚くのが楽しみ♪」とのお声をいただきました。
基本はコーン形のお香なのですが、皆さんそれぞれ動物や丸などお好みの形を作っていました(^^)
この3連休は晴れの日が多いようなので、しっかり乾燥した良いお香が出来上がりそうです。
遠方からお越しいただき誠にありがとうございました!
03月19日
翌日は現地で栽培した麻の幹から繊維を取り出す作業、糸への加工の様子を見させていただきました。
当工房で行っているような発酵を用いた繊維の取り出し方ではなく、ここでは繊維を剥ぎやすくするために前日から水に浸しておくそうです。
前日から水に浸し、少し柔らかくなった麻茎の中央部分に少し力を加え幹を潰した所から根と葉の方に向かって2回に分けて繊維を剥ぎます。剥ぐ幅はちょうど糸の太さになるくらいの幅に分けて剥いでいるのが印象的でした。
糸を作るための繊維の取り出し方としては、とても効率的な方法だと感じました。
日本においては麻の利用が神事・伝統工芸・祭り事などで使われる縄やロープ・織物など様々な用途に対応できるように、発酵を用いた繊維の取り出し方を行っています。こちらの方法は糸を作るという上ではとても効率の良い方法だと感じました。
ここの麻を写真で見て肉厚で硬いものを想像していましたが、温暖な気候ということもあり栽培期間が90日と短いため思っていたよりも柔らかい繊維でした。
02月28日
無事、日本に戻りました(^^)!
現地では携帯の電波がなく途中経過をお伝えできませんでしたが、これから数日に分けてお伝えしたいと思います。
最初に到着した村です(^^)
ここは代々続く麻栽培と手織りの技術を守りながら生活をさせています。受け継いだものを後世に残していくために学校や近隣の若者を集めて技術の伝承や新たな試みとして産業用の機械の紡績織物工場に麻の繊維を供給しています。
到着したのが日暮れ近かったのですが普段行っている糸作りの作業を早速見せていただきました。
02月21日
飛行機を乗り継ぎ、昨日は市場にでている麻製品などを見学させてもらいました。
今日はいよいよ目的の部族に向けて出発です(^^)
陸路で約8時間かかるそうです(> <)
02月19日
種から育てた野州麻(精麻)を持参し、ある民族のところへ向かっています(^^)
精麻を糸に加工し布を織ってもらう事が目的です。どんな方たちなのか、本当に布が出来るのか。。。ドキドキとワクワクが止まりません(^^)
10日ほど不在となり皆様にはご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。不在中にいただいたお問い合わせ、ご注文等は28日以降対応させていただきます。
02月14日
麻の発酵も順調に進み、今朝も早くから麻剥ぎ・麻ひきを行っています(^^) ↑↑これは発酵させた麻茎から表皮を剥ぐ「麻剥ぎ・あさはぎ」という作業中です。
スタッフの足元にある枝のようなものが「麻殻・おがら」です。お盆の迎え火・送り火としても使われています。先祖の霊をお迎えするのが迎え火、送るのが送り火です。迎え火はご先祖様の霊が帰ってくるときの目印となり、送り火は私たちがしっかりと見送っているという証になるといわれています。また、日本伝統の火祭りでは悪いものを祓い清め、また燃やす事で清浄な空間を作りだすという意味が込められているそうです。
↑麻ひきも順調です(^^)麻剥ぎで剥がされた表皮をひいて精麻を取り出しています。この段階で精麻はまだ湿っているので、最終的な品質分けを行いながら干し乾燥させます。
そして今日は東京から炭っこクラブ隊長がご来店くださいました。
麻殻を焼いて炭にした「麻炭・あさすみ」を使ったワークショップや商品・・・。面白くなりそうです(^^)
02月08日
今日は出張ワークショップです!
東京都葛飾区にある 熊野神社さまのホールを手配していただき麻草履作りを行いました。
麻に触れる事が初めての方や遠方からお越しくださった方々、ありがとうございます(^^)
長年この麻草履WSを行っていますが、過去最多の20名様のご参加をいただき、麻の話をしながらWSを進めさせていただきました。
主催していただいた伝統文化に親しむ会の皆様にお手伝いをいただき無事に麻草履を完成させる事ができました。ありがとうございます(^^)
02月03日
麻の手ぬぐい生地を麻炭染めしています(^^)今回は無地だけでなく柄を付けた「麻炭染め手ぬぐい」も何枚か作りました。
柄を入れた手ぬぐいは野州麻紙工房の「カフェギャラリー納屋」で販売しています。
無地の手ぬぐいはネットショップ麻農家のお店でも新商品として掲載する予定です(^^)
01月18日
野州麻紙工房で募集させていただいた「麻草履作り」無事に開催できました(^^)
都内の天気予報が雨又は雪との事で開催時間の変更も考えましたが無事予定通りに完了しました。
今回は県外のお客様が多く、寒い中お越しいただき感謝の気持ちでいっぱいです。
次回は3月を予定しています(^^)内容はまだ未定です。。。
01月10日
帰省していたスタッフも鹿沼に戻り、麻の発酵作業が始まりました。
気温が低い為しっかり発酵するまでは数日かかりそうです。毛布や布団を発酵中の麻茎にかけて温度と湿度を保ちながら今年も麻引きの準備が順調に進んでいます。
発酵の様子を見ながら麻を使った小物作りも始まりました。ずっと頭の中に描いていたイメージが実際の作品となり少しづつ形になり始めています(^^)
まずは太い麻殻で作った薬味入れ(^^)完成です!
2020年01月01日
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
たくさんのお客様との出逢い支えられ、心より感謝申し上げます。
本年も変わらぬお引き立て、一層のご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
自宅のお稲荷様の注連縄も新調し、気持ちも新たに新年を迎える事ができました(^^)
現在は商工業を含めた産業全体の神として信仰されているお稲荷様ですが、元来は五穀豊穣を司る農業の神として祀られていたそうです。我が家では新年を迎えるにあたり感謝の気持ちを込め注連縄を新調しています(^^)